モーツアルト　究極のアンサンブル

♪アンサンブル解説: モーツアルトのすべてのオペラにアンサンブルを聴かせる場面はたくさんあります。しかしそれらは有名なアリアによって埋もれてしまいます。もしオペラにおけるアンサンブルを聴こうとするならば、アリアは邪魔になります。しかしアリアの部分を抜き取って聴くのも不自然ですよね。ここにアンサンブルを堪能できるオペラがあります。「コジ・ファン・トゥッテ」です。登場人物はたったの6名で全員が主役のようなオペラです。有名かつ派手なアリアは一つもなく、オペラのアンサンブルを聴くには最適です。しかしながらやっぱりアリアが邪魔・・・と思っていたら、モーツアルトが故意に行ったのか偶然の産物なのか、第2幕第13場からアリアが姿を消しました。ここから終幕にかけて約２０分くらいの間、津波のごとく続く美しいアンサンブル。6名のソリストと合唱とオーケストラが作り出す至高のアンサンブルがここにあります。因みに歌付紙芝居から始まりセリフがあるのが「ジングシュピール」、セリフに音程がありチェンバロの伴奏を付けたのがオペラ・ブッファです。